Quantcast
Channel: 今すぐ君に会いに行こう
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7173

43歳になって、私はようやく、ちょっとだけ肩の荷が降りた。

$
0
0
タイトルは、2年以上前、サイゾーウーマンで読んだ、漫画家・安彦麻理絵さんの連載エッセイ。

個人的に面白かったので、改めて、覚え書き。

10代・20代・30代にはピンと来ないお話しだと思うけど、
40才過ぎていたら、何となくわかるかな~。


「カワイイの残骸」を顔からかき集めても、気持ち悪いといわれる中年のオチ


勿論、共感できない人もいると思うので、その場合はスルーで。

エッセイは、改行でなど加工させていただきます。

(引用・抜粋)



43歳になった。

42歳までは「30代の延長」という感じだった。

しかし、43歳になったら
「……あら……?? あそこに蜃気楼のように見えるあの扉は、あれはもしかして『50代の扉』??」というふうに、
今まで見えなかったものが、見えるようになってしまった。

きっと、45歳になったら、ふいにポンと肩をたたかれ、振り返ると「50歳の私」が、薄ら笑いを浮かべてるような気がする。


トシをとって、良かった事、悲しい事、それは両方ある。

「悲しい事」に関して言えば、それはやはり周囲で「病気」だの「死」だの、
そんな楽しくない出来事が、今までよりもドッと増えた事。

私の両親も、もう若くない。

何やら色々病院通いしているみたいだ。

親戚のおじさんも最近、死んでしまった。

元気だと思っていた知り合いのオバさんも、手がリウマチで動かしづらくなっていた。

みんな、どこかしらにガタがきている。

そうして、順番にお迎えがきて、みんなポロポロと死んでいくのか。

そんな場面に、これからどんどん直面していかなければならないのだ、
と思ったら、本当に悲しくて泣きたくなった。

もっと若かった時には、こんな事、考えた事もなかった。


さて。

気分を変えて、次は「良かった事」だ。

私がトシをとって、良かったと思う事。

それは、昔ほど「顔の造作」に関して執着が無くなった事だ。

若い頃は「女は絶対美人で可愛くないと駄目なんだ!!!」という思い込みが激しすぎた。

それ故に苦しんだ。

苦しみ抜いた。

人生は不公平にできている。

女は、美人で可愛い方が、絶対得をする。

しかし。

43歳になったら急に「それも若い時だけの話なんだよなぁ」と、しみじみ思うようになってしまった。

なんて言うか、「憑き物が落ちてしまった」という感じだろうか? 

大体、43にもなってまだ「カワイイって言われたい」なんて言ってる女、気持悪いだけだろう。

「戦いの土俵から、自ら降りた」と言ってもいい。

別に「あきらめた」とか、そういうふうでもないんだが。

なんて言うか、若い時に「カワイイ」やら「美人」など、引き出しの中が「それだけ」だったりすると、
トシくって劣化した時、一体どうするんだろう、ってリアルに実感するようになったのだ。

中年になった顔の中から「カワイイの残骸」みたいなもんをかき集めて、
無理矢理「アヒル口」なんてやってみたところで、それは「気持ち悪い」と言われるのがオチである。

どう考えてもそれは「いいトシのとり方」とは言えないだろう。

最近では「若い娘の土俵は降りた」けれども、また新たな「土俵」が用意されてたりもする。


「美魔女番付の土俵」に鞍替えして、いつまでも粘り腰で頑張る中年女が増えたけれど……
なんだかそれも「有刺鉄線デスマッチ」みたいで、あんまり見ていて気持ちがいいもんではないような気がする。

もしも今。

若い頃の……あの頃の私と話をする機会があるならば。

「美人だのカワイイだの、それにアグラかいて世渡りしてたら、トシとった時になんにも残んないよー!!」って言ってやりたい。

けど、絶対ヒステリックに「そんなのわかってるよ!!!」って反発されそうな気がする。

そう、こんな事、頭ではわかっていても、絶対納得できる事じゃなかった。

逆に「その通りだよねー」なんて言われたら、それはそれでなんだかウソくさい。

ジタバタしてこそ「若者」だ。

43歳になって、私はようやく、ちょっとだけ肩の荷が降りた。



「43歳」の部分は人によって違うと思うので、
「35歳」でも「40歳」でも「45歳」でも「50歳」でも、それぞれの感覚で当てはめて読むといいかな。

43歳がまだ遠い未来の若い人は無理だけど(笑)。


ジタバタしてこそ若者。

私も何年か前までは、色んな焦りがあったな~。

あれもしなきゃ、これもしなきゃ的な。

何もしない時間に対して罪悪感があったりした。


ここ何年かは、ホント、肩の荷が降りて、ゆったりと生きることができている感じ。

諦めとは違うんだけど、毎日を有意義に過ごさなくても、別にいいんだ的な(笑)。

子どもを産んで育てて、大きくなって、やっとそう思える感じかな。

今が一番幸せな的な(笑)。


まぁ、私は43歳をとっくに通り過ぎているんですけどね(汗)。



オンナノコウフクロンクリエーター情報なしイースト・プレス
だから女はめんどくさいクリエーター情報なしベストセラーズ
酒とナミダとマリエと赤子 (すくパラセレクション)クリエーター情報なし竹書房
おんなのこの正体クリエーター情報なしベストセラーズ
ブ活はじめます~すべての女に捧げる「気持ちいい!」ブス活動のススメ!クリエーター情報なし宝島社




ではでは。

今日も笑顔の多い1日を。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 7173

Trending Articles