タイトルは、2年以上前、サイゾーウーマンで読んだ、漫画家・安彦麻理絵さんの連載エッセイ。
個人的に面白かったので、改めて、覚え書き。
10代・20代・30代にはピンと来ないお話しだと思うけど、
40才過ぎていたら、何となくわかるかな~。
→「カワイイの残骸」を顔からかき集めても、気持ち悪いといわれる中年のオチ
勿論、共感できない人もいると思うので、その場合はスルーで。
エッセイは、改行でなど加工させていただきます。
(引用・抜粋)
↓
43歳になった。
42歳までは「30代の延長」という感じだった。
しかし、43歳になったら
「……あら……?? あそこに蜃気楼のように見えるあの扉は、あれはもしかして『50代の扉』??」というふうに、
今まで見えなかったものが、見えるようになってしまった。
きっと、45歳になったら、ふいにポンと肩をたたかれ、振り返ると「50歳の私」が、薄ら笑いを浮かべてるような気がする。
トシをとって、良かった事、悲しい事、それは両方ある。
「悲しい事」に関して言えば、それはやはり周囲で「病気」だの「死」だの、
そんな楽しくない出来事が、今までよりもドッと増えた事。
私の両親も、もう若くない。
何やら色々病院通いしているみたいだ。
親戚のおじさんも最近、死んでしまった。
元気だと思っていた知り合いのオバさんも、手がリウマチで動かしづらくなっていた。
みんな、どこかしらにガタがきている。
そうして、順番にお迎えがきて、みんなポロポロと死んでいくのか。
そんな場面に、これからどんどん直面していかなければならないのだ、
と思ったら、本当に悲しくて泣きたくなった。
もっと若かった時には、こんな事、考えた事もなかった。
さて。
気分を変えて、次は「良かった事」だ。
私がトシをとって、良かったと思う事。
それは、昔ほど「顔の造作」に関して執着が無くなった事だ。
若い頃は「女は絶対美人で可愛くないと駄目なんだ!!!」という思い込みが激しすぎた。
それ故に苦しんだ。
苦しみ抜いた。
人生は不公平にできている。
女は、美人で可愛い方が、絶対得をする。
しかし。
43歳になったら急に「それも若い時だけの話なんだよなぁ」と、しみじみ思うようになってしまった。
なんて言うか、「憑き物が落ちてしまった」という感じだろうか?
大体、43にもなってまだ「カワイイって言われたい」なんて言ってる女、気持悪いだけだろう。
「戦いの土俵から、自ら降りた」と言ってもいい。
別に「あきらめた」とか、そういうふうでもないんだが。
なんて言うか、若い時に「カワイイ」やら「美人」など、引き出しの中が「それだけ」だったりすると、
トシくって劣化した時、一体どうするんだろう、ってリアルに実感するようになったのだ。
中年になった顔の中から「カワイイの残骸」みたいなもんをかき集めて、
無理矢理「アヒル口」なんてやってみたところで、それは「気持ち悪い」と言われるのがオチである。
どう考えてもそれは「いいトシのとり方」とは言えないだろう。
最近では「若い娘の土俵は降りた」けれども、また新たな「土俵」が用意されてたりもする。
「美魔女番付の土俵」に鞍替えして、いつまでも粘り腰で頑張る中年女が増えたけれど……
なんだかそれも「有刺鉄線デスマッチ」みたいで、あんまり見ていて気持ちがいいもんではないような気がする。
もしも今。
若い頃の……あの頃の私と話をする機会があるならば。
「美人だのカワイイだの、それにアグラかいて世渡りしてたら、トシとった時になんにも残んないよー!!」って言ってやりたい。
けど、絶対ヒステリックに「そんなのわかってるよ!!!」って反発されそうな気がする。
そう、こんな事、頭ではわかっていても、絶対納得できる事じゃなかった。
逆に「その通りだよねー」なんて言われたら、それはそれでなんだかウソくさい。
ジタバタしてこそ「若者」だ。
43歳になって、私はようやく、ちょっとだけ肩の荷が降りた。
↑
「43歳」の部分は人によって違うと思うので、
「35歳」でも「40歳」でも「45歳」でも「50歳」でも、それぞれの感覚で当てはめて読むといいかな。
43歳がまだ遠い未来の若い人は無理だけど(笑)。
ジタバタしてこそ若者。
私も何年か前までは、色んな焦りがあったな~。
あれもしなきゃ、これもしなきゃ的な。
何もしない時間に対して罪悪感があったりした。
ここ何年かは、ホント、肩の荷が降りて、ゆったりと生きることができている感じ。
諦めとは違うんだけど、毎日を有意義に過ごさなくても、別にいいんだ的な(笑)。
子どもを産んで育てて、大きくなって、やっとそう思える感じかな。
今が一番幸せな的な(笑)。
まぁ、私は43歳をとっくに通り過ぎているんですけどね(汗)。
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ではでは。
今日も笑顔の多い1日を。
個人的に面白かったので、改めて、覚え書き。
10代・20代・30代にはピンと来ないお話しだと思うけど、
40才過ぎていたら、何となくわかるかな~。
→「カワイイの残骸」を顔からかき集めても、気持ち悪いといわれる中年のオチ
勿論、共感できない人もいると思うので、その場合はスルーで。
エッセイは、改行でなど加工させていただきます。
(引用・抜粋)
↓
43歳になった。
42歳までは「30代の延長」という感じだった。
しかし、43歳になったら
「……あら……?? あそこに蜃気楼のように見えるあの扉は、あれはもしかして『50代の扉』??」というふうに、
今まで見えなかったものが、見えるようになってしまった。
きっと、45歳になったら、ふいにポンと肩をたたかれ、振り返ると「50歳の私」が、薄ら笑いを浮かべてるような気がする。
トシをとって、良かった事、悲しい事、それは両方ある。
「悲しい事」に関して言えば、それはやはり周囲で「病気」だの「死」だの、
そんな楽しくない出来事が、今までよりもドッと増えた事。
私の両親も、もう若くない。
何やら色々病院通いしているみたいだ。
親戚のおじさんも最近、死んでしまった。
元気だと思っていた知り合いのオバさんも、手がリウマチで動かしづらくなっていた。
みんな、どこかしらにガタがきている。
そうして、順番にお迎えがきて、みんなポロポロと死んでいくのか。
そんな場面に、これからどんどん直面していかなければならないのだ、
と思ったら、本当に悲しくて泣きたくなった。
もっと若かった時には、こんな事、考えた事もなかった。
さて。
気分を変えて、次は「良かった事」だ。
私がトシをとって、良かったと思う事。
それは、昔ほど「顔の造作」に関して執着が無くなった事だ。
若い頃は「女は絶対美人で可愛くないと駄目なんだ!!!」という思い込みが激しすぎた。
それ故に苦しんだ。
苦しみ抜いた。
人生は不公平にできている。
女は、美人で可愛い方が、絶対得をする。
しかし。
43歳になったら急に「それも若い時だけの話なんだよなぁ」と、しみじみ思うようになってしまった。
なんて言うか、「憑き物が落ちてしまった」という感じだろうか?
大体、43にもなってまだ「カワイイって言われたい」なんて言ってる女、気持悪いだけだろう。
「戦いの土俵から、自ら降りた」と言ってもいい。
別に「あきらめた」とか、そういうふうでもないんだが。
なんて言うか、若い時に「カワイイ」やら「美人」など、引き出しの中が「それだけ」だったりすると、
トシくって劣化した時、一体どうするんだろう、ってリアルに実感するようになったのだ。
中年になった顔の中から「カワイイの残骸」みたいなもんをかき集めて、
無理矢理「アヒル口」なんてやってみたところで、それは「気持ち悪い」と言われるのがオチである。
どう考えてもそれは「いいトシのとり方」とは言えないだろう。
最近では「若い娘の土俵は降りた」けれども、また新たな「土俵」が用意されてたりもする。
「美魔女番付の土俵」に鞍替えして、いつまでも粘り腰で頑張る中年女が増えたけれど……
なんだかそれも「有刺鉄線デスマッチ」みたいで、あんまり見ていて気持ちがいいもんではないような気がする。
もしも今。
若い頃の……あの頃の私と話をする機会があるならば。
「美人だのカワイイだの、それにアグラかいて世渡りしてたら、トシとった時になんにも残んないよー!!」って言ってやりたい。
けど、絶対ヒステリックに「そんなのわかってるよ!!!」って反発されそうな気がする。
そう、こんな事、頭ではわかっていても、絶対納得できる事じゃなかった。
逆に「その通りだよねー」なんて言われたら、それはそれでなんだかウソくさい。
ジタバタしてこそ「若者」だ。
43歳になって、私はようやく、ちょっとだけ肩の荷が降りた。
↑
「43歳」の部分は人によって違うと思うので、
「35歳」でも「40歳」でも「45歳」でも「50歳」でも、それぞれの感覚で当てはめて読むといいかな。
43歳がまだ遠い未来の若い人は無理だけど(笑)。
ジタバタしてこそ若者。
私も何年か前までは、色んな焦りがあったな~。
あれもしなきゃ、これもしなきゃ的な。
何もしない時間に対して罪悪感があったりした。
ここ何年かは、ホント、肩の荷が降りて、ゆったりと生きることができている感じ。
諦めとは違うんだけど、毎日を有意義に過ごさなくても、別にいいんだ的な(笑)。
子どもを産んで育てて、大きくなって、やっとそう思える感じかな。
今が一番幸せな的な(笑)。
まぁ、私は43歳をとっくに通り過ぎているんですけどね(汗)。





ではでは。
今日も笑顔の多い1日を。